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沢井 友次; 芝 清之; 菱沼 章道
Journal of Nuclear Materials, 258-263, p.1997 - 2001, 1998/00
被引用回数:3 パーセンタイル:31.81(Materials Science, Multidisciplinary)改良ステンレス鋼JPCAに電子ビーム溶接を行い、母材及び溶接部から採取した試験片をHFIRターゲットキャプセルで照射した。照射温度は300,400及び500Cであり、照射量は17dpaであった。300Cでは、キャビティーは2nm以下であり試料によるミクロ組織変化はほとんど見られなかった。400Cではキャビティーサイズは若干大きくなるが(最大8nm)、ヘリウムガス圧によるバブルと推定される。これに比して500CではJPCA溶接部試験片中に最大30nmまでのキャビティーが観察され、これらはボイドであると推定される。溶金部試料では最終凝固部分にチタン等のスエリング抑制元素が偏析した結果、500Cでのミクロ組織変化は不均一であり、初晶に対応する凝固セル中央部では顕著なボイドの発生、成長により耐スエリング性劣化が見られる。凝固セル界面ではキャビティー密度は高いものの、全て微細なバブルにとどまっておりスエリングは少なかった。以前の超高圧電子顕微鏡による実験結果とは完全に一致しないが、ヘリウムの発生する照射環境でも、改良ステンレス鋼の耐スエリング性が溶接によって劣化することが示された。
實川 資朗; 片野 吉男; 白石 健介
Journal of Nuclear Science and Technology, 21(9), p.671 - 677, 1984/00
被引用回数:14 パーセンタイル:79.2(Nuclear Science & Technology)照射下に於けるミクロ組織の変化に対する外力の効果を調べるために、超高圧電子顕微鏡を用いて電子線照射下の純ニッケル中のミクロ組織変化を試料引張ステージを用いて、その場観察してみた。照射温度は723K,電子線束は110e/msとした。外力が加わっている試料では、照射により生じたフランク・ループが、10nm程度にまで成長するとUnfaultすることが観察された。外力を加えていない試料中に発生したフランク・ループも外力が加えられるとUnfaultした。Unfaultを生じさせ得る外力の大きさは、照射温度723Kのとき、112Unfault方向の剪断応力で、3.7MPa以上であることがわかった。Unfaultして生じた完全転位ループの成長速度は、フランク・ループのそれより3倍程度と大きかった。外力の加わっている試料中に於いては、これらの完全転位ループは、その大きさがある大きさを越えるまで成長すると、すべり運動をして拡がった。